当院での頭痛診療

　頭痛はほとんどの人が一度は経験したことがある症状かと思います。原因は様々ですが、片頭痛、緊張型頭痛のような「一次性頭痛（慢性頭痛）」と、脳疾患、緑内障、副鼻腔炎など何か原因があって頭痛が生じる「二次性頭痛」があります。まずは、問診、診察（神経学的診察）や画像検査（脳MRIなど）、血液検査などで二次性頭痛ではないかを鑑別し、二次性頭痛が否定されると一次性頭痛と診断されます。

　当院での診療の流れとしては、頭痛用の問診票を記載していただき、神経学的診察を行い、必要であれば血液検査は当院にて、画像検査（脳MRI）は他院にてお願いしています。緊急性が有る場合は、連携している病院で当日に画像検査を行うことも可能です。頭痛ダイアリーをつけていただき、頭痛の状態を確認するとともに、何が頭痛の要因となっているのかを確認していきます。

　一次性頭痛と考えられる場合も、生活に支障ある場合は外来受診をお勧めします。特に慢性片頭痛は、ご本人の生活に影響があるだけではなく、パートナー、ご家族、社会的にも大きく影響されることが言われており、治療も困難になります。長年、頭痛に悩まされているにも関わらず病院には受診したことが無く、市販薬の鎮痛剤で対応している人がたくさんいらっしゃいます。月に半分以上頭痛があり、10日以上鎮痛薬を服用している方は「薬剤の使用過多による頭痛（薬物乱用頭痛）」という新たな頭痛が生じている可能性が有ります。予防薬を使用しながら治療を行う必要があり、早めの受診をお勧めします。

　慢性頭痛の方でも、いつもと違う頭痛、突然起こった頭痛、今までにない強い頭痛、徐々に悪化する頭痛、他の症状（手足が動かしにくい、ろれつが回りにくいなど）を伴う頭痛の症状が有れば、脳疾患（くも膜下出血、脳出血など）が疑われるので、早めの受診をしてください。

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